税制改正適用時期一覧表(平成28年度版)
2016/01/07 木曜日平成28年度税制改正大綱が昨年12月16日に公表された。
大綱全体の構成は、前年度と同じく、「第一. 基本的な考え方」「第二. 具体的内容」「第三. 検討事項」の並びで、今回はその後に、「消費税の軽減税率」と「移転価格税制」に関する二つの付記がある点が特徴といえる。
各改正項目の適用時期については、例のごとくまちまちで、例えば消費税のインボイス制度については平成33年4月導入予定という、かなり気の長い話になっている。
ということで、例年同様、大綱をもとに主な改正項目の適用時期について一覧表にまとめてみた。
表中には、改正の適用開始・終了期間や申告期が平成28年1月以降になる過年度の税制改正も示した。
また、この表の中で、改正の適用開始や改正後初の申告が平成28年中にある主なものを抽出すると、以下のようになる。
〈個人所得課税〉
- 総合課税の最高税率の改正(3月確定申告)
- 公社債等の課税方法の見直し(1月~)
- 法人に係る利子割の廃止(1月~)
- 給与所得控除限度額の引き下げ(1月~)
- 同族会社の少人数私募債利息の課税方法の見直し(1月~)
- NISA投資上限額の引上げ(1月~)
- ジュニアNISAの創設(4月~)
- 非居住者である扶養親族に係る書類の提示義務化(1月~)
- 三世代同居改修工事等に係る住宅ローン控除の導入(4月~)
- 空き家の譲渡に係る特別控除の導入(4月~)
- 通勤費の非課税限度額の拡大(1月~)
〈法人課税〉
- 国際課税原則の見直し(4月~)
- 受取配当益金不算入制度の見直し(3月末申告~)
- 外国子会社配当益金不算入制度の見直し(4月~)
- 所得拡大制度の見直し(4月~)
- 実効税率の段階的引き下げ(4月~)
- 建物付属設備等の減価償却の定率法の廃止(4月~)
〈資産課税〉
- 認定生産性向上設備(一定の機械装置)の固定資産税の特例(4月~)
〈消費税〉
- 国外の芸能人等の役務提供に係る課税方式の見直し(4月~)
- 高額資産取得時の中小事業者の特例措置の見直し(4月~)
〈その他〉
- 財産債務明細書の見直し(1月~)
- ふるさと納税の拡充(1月~)
【参考】 平成28年度税制改正に係る主な公表資料
■自由民主党・公明党
■財務省
■経済産業省
■中小企業庁
■金融庁
(望月)