千年の事業モデル
2008/01/23 水曜日(少し前の話になりますが)今年の正月三が日の初詣の人出は、1974年以降、最多の9,818万人だったそうです。この数字、国民全体の約4分の3に相当するわけですが、例えばゴールデンウィークの人出と比べても圧倒的です。恐るべし、初詣。
(しかし、これらの人数ってどうやって割り出しているのでしょう?参道脇で椅子に座ってカウンターをポチポチ打っているとも思えませんし。)
ところで、「人出」に関しては、毎年ランキングまで公表されている一方、「収入」などの情報については、あまり目にすることがありません。そのあたり、下衆を承知で勘ぐってみると、意外と面白かったりして。
まず、収入の額。私が訪れた鶴岡八幡宮(人出247万人)を例に取ると、仮に参拝客の半分がおみくじ(1本100円)を買ったとすれば、
「247万人×0.5×100円=1億2,350万円」
ということになります。この他に、お守りや絵馬、それにお賽銭などもあるわけですから、それらをトータルすると結構大変な金額になることが推定されます。
で、それら収入のほとんどが、“お札”ではなく“硬貨”であるのも、ちょっと面白いところ。ウン億円の“硬貨”!想像するとかなり壮観な絵が浮かんできます。仕分けとかするんでしょうか?すっごく大変そう。それとも賽銭箱の中に「自動金種仕分装置」などでもセットされているのか?あるいは、仕分けなどせず、そのまま袋に詰めて銀行に持っていくのか?興味は尽きません。
それから、事業年度が暦年だとすると、年度の初めの3日間で年間収入の大半が入ってくるというのも事業としては特徴的です。資金繰り、ラク(楽)そうです。
税務的には、お賽銭はもちろんのこと、お守りやおみくじなどの販売も収益事業ではなく喜捨金扱いとなり、法人税や消費税は課税されません。収入とは関係ありませんが、固定資産税なども原則課税なし。羨まし!
こう考えると、ある意味最強の事業モデルがここに確立されていると言っても過言ではありません。さすがです。ぽっと出の資本主義の株式会社などとは歴史が違います、歴史が!
注)本文は、私が今年のおみくじで“凶”を引いたこととは何ら関係がございません。
「事務所庭先にて初雪に凍える椿(?)の花」
(これも本文には全然関係ありません)
(所長)