『Nine Lives』

2008/06/03 火曜日

腰痛と同様、映画との出会いも、ある日突然やってくる。
先日、たまたまチャンネルを合わせたBSハイビジョンで、その映画『Nine Lives』(邦題『美しい人』)は放送されていた。途中からではあったが、観始めてすぐにこれはタダモノではないと直感。そして、その直感は正しかった!
女性を主役とする、1話15分足らずの9つのショートストーリー。そのいずれもがワンカットによる撮影。つまりこの映画は、9人の女性の、人生のとある15分間を切り取って並べただけの話である。しかし、きめ細やかな演出と、リアリティ溢れる脚本と、圧倒的な演技力と、見事なカメラワークにより、観る者はワンカットであることなど忘れ、その女性達のそこに描かれてはいない人生を想う。
私は題名すら知らなかったが、2005年のロカルノ映画祭で最優秀作品賞と主演女優賞を獲得した作品とのこと。そして、その主演女優賞は、9つのストーリーの9人の主演女優全員に贈られたらしい。ハゲシク同感!!
久しぶりにすごい映画を観た、というよりは、久しぶりに映画のすごさを思い知った。個人的には、2話と9話(ラスト)が特に印象深い。
(所長)